時代を超えて際立つ存在

2023年9月19日
ブログ

朝夕は若干過ごしやすさを感じられる今日この頃ですが、日中の暑さはいつまで続くのでしょうか。

今夏の危険な暑さで枯れてしまったのではないかと心配していた裏庭の草木に、緑の葉が戻ったり、中には花まで咲かせるものが現れるなど、自然に生きる者の強さや営み、季節を測るメカニズムには感服するところです。

今回は、『ビジョナリー・カンパニー』「時代を超える生存の原則」という本の紹介(紙幅の関係から抜粋)をさせていただくこととします。

この本を読むきっかけとなったのは、インターネットで1994年に出版され、5年連続全米でベストセラーになったと紹介されていたことを受け、どんなことが書いてあるのかと興味を持った次第です。

著書は、『ビジョナリーカンパニー』とはどのような会社なのかを定義づけるため、膨大な調査研究の中からアメリカを中心とした同業他社から尊敬を集める企業18社と、傑出する企業といえるほど飛躍できなかったか、もしくは飛躍してもそれを維持できなかった企業18社との比較・分析を豊富な実例を示しながら進められます。

「卓越した企業と、それ以外の企業との違いはどこにあるのか」

その結果として、第1は、「時を告げるより、時計を作る」視点に切り替える重要性が語られます。時を告げるとは、カリスマ的な指導者は必要ない。どんな指導者もやがてこの世を去るわけで、素晴らしい商品やサービスを生み出しているのは、こうした会社が組織として卓越しているからにほかならないと述べています。

そして、時計を作るでは、一時的な利益に拘るのではなく、商品・組織についてのビジョンを考えること。単なる金儲けを超えた基本的価値観と目的意識の醸成が重要ということです。

第2は、基本理念を具体的な目標に転換し、自社の基本理念を維持するための具体的な行動指針を社員が即座にイメージできるようにすること。

『ビジョナリー・カンパニー』の基本的価値観は、理論や外部環境によって正当化する必要などないものである。時代の流れや流行に左右されることもない。市場環境が変化した場合ですら、変わることはない。

第3は、基本理念を維持し、進歩を促す。基本理念を明確にし、ゆるぎないものにすることで、基本理念以外のすべてを変化させ、発展させることが容易になる。

そして、この調査結果は、形態が違う可能性があるだけで、どんな組織(非営利団体)にも適用できると述べられています。

具体的に何をどの様にしていけばいいのかは読者の感性と実行力ということになると思いますが、新たな感心をもって読むことができたと思います。

さて、労働者福祉運動とは「労働者の福祉要求の実現をつうじて、労働者家族の生活向上と安定をはかり、真に平和で豊かなくらしを保障する社会を創る」ことを基本理念とする県労福協は、2024年11月創立60年を迎えます。

時代の変遷とともに私たちを取り巻く環境も変化し、それぞれが抱える課題も複雑化する中で、「連帯・共同でつくる安心共生の福祉社会の実現」に対する期待は、更に高まっていると思われます。

私も、県内労働者福祉運動の中核をなす県労福協の一員として、努めていきたいと思います。

<ヤスベー>

 


フードバンクふじのくにからのお知らせ

田方地区労福協様(ファミリー観劇会)・浜北天竜北遠地区労福協様(親子ふれあい大会)から食品を提供いただきました。

多くのご支援をいただき誠にありがとうございます