大人の社会科見学に参加しました

2022年12月19日
ブログ

浜松市労福協 太公望

 今年度から始まった「NPO連携」の取組みとして、NPOの現場を知ろうと見学会に参加しました。認定NPO法人はままつネットワークセンター(N-Pocket)にお願いして企画いただきました。おためし版ということでN-Pocket2人・労福協事務局3人の少人数です。全部で4件のNPOを見学しました。

最初は見学会を企画いただいたN-Pocketです。代表、副代表よりお話を伺いました。様々なNPOの支援団体として運営ノウハウや活動助言・事業マネジメントをしたり、地域社会へ情報を発信するなど沢山の引出をもった組織です。物品販売や障がい者支援など事業を絞って活動している団体ではなく、地域NPOのリーダーとして知識や経験に基づいたアドバイスやノウハウを提供しています。更に議員との円卓会議やパブリックコメントを通じて地域社会への提言も行っています。

2番目は障がい者支援のクリエイティブサポートレッツ(レッツ)です。施設(たけし文化センター)は知的障害を抱えた方々の居場所、また利用者や外来者が寝泊りできる場でもあります。施設内は利用者を支える介助士やスタッフが付きっきりで生活介助をしています。

商店街や事務所が建ち並ぶ浜松市街なか(中区連尺町)にどうしてこの施設を開いたのか代表者に聞きました。「浜松は圧倒的に、重度知的障がい者と出会えない街です。障がい者の施設は主に郊外の民家がまばらな地域にあります。町は多様な人たちが利用しやすく通いやすいことが前提にあるはず。多様性を重んじ、共生社会を実感できる街にしていきたい。」「レストラン、公園、映画館、ゲームセンターやライブハウスを障がい者も利用したり楽しめたり、市民が気軽に障がい者施設に立ち寄り、普通に交流するような街(社会)にしていきたい。」息子さんが障がい者とはいえ、公的な補助に相当な私財を投入して施設を立ち上げています。

3つ目は地域生活応援団あくしすです。就労支援A型事業として障がい者と共に「お好み焼きこなこな」を運営しています。昼時でお話を聞く機会はありませんでしたが、ランチは広島焼を食しました(グッドテイスト!!👍) まさに「食べボラ」(食べることが障がいのある人の雇用や地域の活性化につながる)実践です。夜の営業もあり、つまみ類も充実です。

最後の4つ目はNPO法人六星です。視覚障がい者中心の小規模授産所(「ウィズ」)としてスタート。現在は2か所で利用者55名・職員12名の規模になりました。出生時から全盲の方も居ますが、途中失明者も比較的高い割合にあり、両者の就労を支援できる場を提供したいとの代表者の思いが、説明を聞きながら心に響きました。作業するにあたり、見えなくても位置を整えたり、指先で確認できたりする道具を工夫して作り上げています。将来は「視覚障がい者総合支援センター」へと発展させていきたいそうです。

この施設のモットーは創意工夫だと思いました。スタッフも障がい者も課業達成のために作業工程を見直したり、身近な品々で作業道具を作り上げたりしています。事業所を拡大・充実させていく中で、代表者の「障害は社会の側の問題」「社会を変える」「できないとは言わない」の信念に創意工夫の精神が宿っています。

4カ所の見学、代表者との会話を通し、課題に真剣で真摯に向き合う姿勢に感銘を受けた次第です。僭越で失礼ながら、代表者の「本気度」を見せつけられた企画でした。

 


フードバンクふじのくにからのお知らせ

静岡県労働者福祉協議会から食品を提供いただきました。

多くのご支援をいただき、ありがとうございます。