「学ぶこと」、「真似ぶこと」を家康から学ぶ

2023年5月25日
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集中力が持続しない今日この頃。ついつい、散漫になってしまい、本来やるべきこと以外に目が行って、脱線してしまうことが多々あり、普段の不勉強さを痛感してしまいます。

そんな中で、「学ぶ」は「真似る」に由来するということを知りました。

今を時めく、徳川家康は「信長には慣れないけど、学ぶべきモデルは信玄に行き着いた」と『徳川家康の勉強法』(加来耕三著;プレジデント社)で解説されています。感銘を受けた部分を紹介させてもらいます。

中国の兵法の古典『孫子』に、「勝兵は先(ま)ず勝ちて而(しか)る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝ちを求む」

「勝つ軍隊は、まず勝利の条件を整えてから戦うが、敗れる軍隊は、まず戦ってからあわてて勝利の条件を整えようとする」という意味。

あわせて、信玄は常日頃から、「戦に勝つということは、五分を上とし、七分を中とし、十分を下とする」と言っていたとのこと。その理由は、五分の勝ちは今後に対する励みの気持ちが生じ、七分の勝ちは怠(おこた)る心が生じ、十分の勝ち、つまり完全勝利は相手を侮り、驕(おご)りの気持ちが生ずるのでよくない、とのことです。

勝ちすぎて相手を追い詰めすぎると、相手に強い恨みを残すこととなり、双方にとって想定外の不都合が起こることにも用心しなければならない、とも信玄は語っていたと紹介されています。戦いに周到な準備はするけど、完勝はしない。なるほど!

いずれも理にかなったもので、家康は信玄のこの「堅実さ」こそ目指すべきとして、家康本人は自分のような凡人でも真似ることができる要因を、多く発見したと解説しています。この家康の発見の解説に感心します。

信玄の強さの源(みなもと)は、まさにこれ=“真似ぶ”であった。「ひらめきや奇策に頼るのではなく、常に堅実で道理にかなった戦い方によらねばならない」と。

家康のような「勉強法」、「真似ぶ」対象モデルを自分自身、見つけられず、最近アンテナが低くなっていることに気付かされ反省しています。好奇心、関心を持ちようにして、日々精進してまいります。82a