「幸福度の底」は48.3歳 日本も?

2024年11月6日
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11月2日(土)の日本経済新聞に、『「幸福度の底」は48.3歳 日本も?』という記事が掲載されていました。 タイトルに惹かれ、48歳前後の方を含め皆さんはどう感じるのかな、と思ったのでご紹介します。

この研究によると、世界的に見て幸福度が最も低くなる年齢は48.3歳であり、日本でも同様の傾向が見られる可能性があると指摘しています。要旨は、幸福度が中年期に低下する理由として、仕事や家庭のストレス、健康問題などが挙げられています。また、幸福度を向上させるためには、社会的支援や健康管理が重要であるとしています。

その中で

・内閣府の調査では、40歳から64歳のミドル層の生活満足度の低さが明らかになっている。特にミドル男性は「家計と資産」「子育てのしやすさ」の満足度が低下している。

・大学教授によると、13歳以上の子がいると既婚女性の生活満足度は低くなる。子供も数が多いと負に作用する。お金がかかることや夫婦関係の不満が背景にある。

・子持ち男性は「共働き増加で家事・育児負担が男性にものしかかるようになった。男性が大黒柱という考えもまだあり板挟みになっている」おり、幸福度が低下している。

・厚労省の調査では、うつ病やストレス関連障害の患者数が、45歳から54歳が17万人(1996年)から65万人(2020年)と増え、前年代で最多となっている。

背景としては48.3歳が就職氷河期世代であることの他、格差拡大、グローバル化、IT化、成果主義等が指摘されています。

また、国際比較調査では、日本の単身高齢者は調査した4か国中「人との会話がほとんどない」が最多の25%、生きがいを「あまり感じない」「まったく感じない」も29%と最も多く、孤独・孤立対策が政策課題となっている、との内容です。

詳細は新聞をご覧いただければ思いますが、私たちが生活上で直面している様々な問題が幸福度を下げているようです。賃上げや最低賃金の引き上げなど経済面での底上げは見られますが、ミドル層の幸福度は低く、また、子育て支援の対策が数多く行われ、男性も育児参加が叫ばれていますが、このことが幸福度を低くしているという切なさも感じます。

労福協が取り組んでいる、「奨学金制度改善・教育費負担軽減」の署名運動や孤立・孤独対策の活動の重要性を改めて感じたところです。価値観は人それそれですが「幸福度」という尺度で、多くの人が「幸福」と感じられるような社会につながる活動ができればと思います。

キュウベエ

 


フードバンクふじのくにからのお知らせ

浜松市労福協様・三島/田方地区労福協様から食料品を提供いただきました。

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