ALWFゼミマネージャーコース

2021年11月15日
ブログ

2021年11月13日(土)にALWFロッキーセンター大会議室で開催された、ALWF(=公益財団法人静岡県労働者福祉基金協会)主催の「ゼミ・マネージャーコース」に実行委員の一員として参加しました。

ALWF「ゼミ・マネージャーコース」は、事業団体の幹部職員を対象に、政治・経済・社会・労働問題等の新鮮な情報を得て、自主福祉運動の強化発展のための具体的な行動に結びつけることを目的として毎年開催しています。

今年は青森県立保健大学の行動経済学者竹林正樹氏を講師に迎え、『行動経済学で人を動かす』をテーマに講演をしていただきました。

「行動経済学」とは、最近、話題になっている経済学の分野のひとつです。そんな行動経済学のひとつに「ナッジ理論」があります。これは2017年にノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学のリチャード・セイラー教授によって提唱された理論です。ナッジ(nudge)というのは、「肘でつつく」とか「背中を押す」という意味合いであり、人々を強要するのではなく自然に良い方向へ誘導し、自然な形で行動変容を促すようにするための理論です。

身近な例をあげれば、「コロナ禍で密を避けるために、スーパーマーケットのレジ待ちの列の床に足形の絵を描いておくと、人はその足形の上で順番を待ち、自然と密を避けられる。」

「カフェテリアで最も健康的な食事をとってもらうために、より取りやすい位置にサラダなど健康的な食品を置くと、並べ方を変えるだけでその食品の消費量を最大25%増減できる。」

などです。

人は一般的に現状を変えるということには少し抵抗があり、大きなパワーを必要とするため、このような簡単な仕掛けでも無意識のうちに誘導していくことが可能となります。これがナッジ理論の応用です。

 

講演はナッジ理論を私でも理解できるほどわかりやすく話していただき、とても興味深いものでした。参加された事業団体の幹部職員のみなさんが今後の業務に生かしていただければ幸いです。 <MASA>